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会長挨拶

会長 新田耕司

会長就任挨拶
伝統ある摂南大学土木会をさらに面白く

摂南大学(以下摂大)土木会会員の皆様におかれましては、各方面で益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。この度の役員改選において、新井栄作会長の後任として摂大土木会の第九代目会長を務めることになりました。半世紀以上にわたり、諸先輩方が築いてこられた歴史ある当土木会の会長に、若輩な私が就任することになり、身の引き締まる思いがいたします。
諸先輩方をはじめ会員各位のご指導とご鞭撻をいただきまして摂大土木会発展のために微力ではありますが尽力する所存であります。

摂大土木会は、今年で54年目を迎えました。一方、摂大工学部土木工学科が2002年の工学部都市環境システム工学科への改称を経て、理工学部都市環境工学科となってから15年を迎えました。

当大学では土木系卒業生は、卒業と同時に土木会正会員になるシステムとなっています。土木工学科の名称がなくなってから、既に10回以上も卒業生が社会に輩出されていることを考えると、現在の本学において、いまだに土木会という名称が残っていることに違和感を持つ若い方もおられると思います。本学の土木会は、前述したように53年の歴史があります。
一方、摂大が設立されてから今年で42年を迎えました。大学と土木会の年数に違いがあるには、摂大の前身である1922年に創立された『関西工学専修学校』から紆余曲折を経て1962年に開設された『大阪工業高等専門学校』が大きく関係しています。
『関西工学専修学校』は、現在の摂大となるまでに『関西高等工学校』『関西工業学校』『関西高等工業学校』『摂南高等工業学校』『摂南工業専門学校』『摂南工業大学(現在の大阪工業大学』)、そして『大阪工業専門学校』という変革がありました。
土木会は、『大阪工業専門学校』時代の1964年3月に高専土木会として設立しました。このため、大学設立以前の高専時代の大先輩の意思を受け継ぎ、現在でも土木会の名称を残しています。

少し私事に触れます。私は、昭和60年に摂大に入学しました。入学直後に「なぜ本学の工学部で土木工学科が筆頭にあるか?」の説明がありました。説明では、前出の高専が土木と建築から始まったことが理由だと記憶しています。また、「君たちは今から土木屋になるのだ」とも言われました。その後、土木を意味するCivil Engineering は、建築を除く人間の生活を支える全ての技術(社会資本整備)を総括しており、機械や電気等は、Civil から派生した学問だと知りました。在学中は、不真面目な学生だったので多くは語りませんが、一生の友に巡り合え、そのうちの一人が不幸にも就職一年目にしてトンネル工事で亡くなり、その事故をきかっけに亡くなった友のご両親を含め、絆がさらに深まったことが今でも最大の宝物です。

平成2年に卒業して以来、ずっと現在の会社に勤めています。私の就職時期は、バブル真っ盛りの売り手市場の環境にあり、デベロッパーを希望していました。しかし、恩師である三笠正人先生に「土木の専門技術を何のために教えたと思っている!! 」と一喝されながらも私の将来の夢を聴いていただき、中央復建コンサルタンツ株式会社を紹介されました。建設コンサルタントは、決して派手な職種ではありませんが、インフラの計画~調査~設計~施工~維持管理に一貫して携わることができ、土木屋としての様々な経験から新たな銘柄も創造することができます。私は、元来飽き性で移り気な性格です。しかし、いまだに建設業界に身を置いています。これは土木が奥深く面白いことに他ならないからだと思っています。

摂大土木会は、高専や大学を区別することなく、会員相互の動静を把握するとともに、その親睦を図り、本会の発展への寄与及び都市環境工学科へ貢献します。また、摂大土木会は、今後も今までどおり、年に一度の会報発行、2ヶ月に一度の役員会・評議員会の開催、卒業生による講演会を継続し、卒業生だけでなく在学生との交流を深めながら都市環境工学科へ貢献します。さらに、摂大土木会の正会員・準会員相互の絆を深めるツールとして2005年6月に開設された本HPも活用いただくことを併せてお願いします。

最後になりましたが、「伝統」があり「面白い」摂大土木会のため会員の皆様のご支援を深くお願いいたしまして、就任のご挨拶とさせていただきます。